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つながりのモデル化 その2

前回の記事では、SCB理論の特徴の1つとして、つながりをモデル化している点についてお知らせしました。今回はその続きです。


4.ピュアモデル

 ピュアモデルは、非中央集権的でボトムアップ型のコミュニケーションモデルです。このモデルでは、サーバのような永続的なコネクタは存在せず、すべてのクライアントがコネクタの役割を果たし、相互に繋がり自律的に協調・分散します。これにより、クライアント間での直接的なコミュニケーションが可能になります。

 低コストでの運営が可能で、スケーラビリティも高いです。しかし、管理者が存在しないため、安定的なコミュニティ運営や信頼の保証が問題となることがあります。


5.セミピュアモデル

 セミピュアモデルは、クライアントサーバモデル、ハイブリッドモデル、ピュアモデルを組み合わせた複合型のモデルです。このモデルでは、サーバ自体もピア化してグループに参加しますが、クライアントに対してはサーバの役割を果たす場面があります。これにより、ピア間では直接コミュニケーションが可能ですが、クライアントはピア化されたサーバを介して、他のクライアントや他のピアと通信できます。


6.芋づる式

 これは、セミピュアモデルの中のピア同士の連携機能です。よって、これまで分類してきたモデルとは少し違う位置付けです。また、SCBでは「つながりの4つのレイヤー(階層)」(後述)という考え方があるのですが、その中でも分類できません。端的に言えば、「友達の友達は友達である」というイメージです。SCB理論ではピア同士の連携機能として位置付けられています。


これらのつながり方は、グラノベッターで言うところの”弱いつながり”に該当します。

つながりの輪が外へ向かっていくイメージが持てるのではないでしょうか?外に向かって広がっていくことで、弱いつながりがどんどん増えていく、そんなイメージです。


このようにつながり方のモデルを知ることで身の回りのつながり方も整理・分類・評価がしやすくなります。


ちなみに、SCB理論では、SWT理論の強いつながりは、内向きベクトル、弱いつながりは、外向きベクトルと表現しています。

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