つながりの4つのレイヤ(階層)
- ObokataTakayuki
- 2024年9月12日
- 読了時間: 2分
先の記事では、SCB理論では、つながりをモデル化し、「どのようにつながっているか?」を説明しました。そして、もう一つ大切な視点「何でつながっているか?」を整理するのが、この4つのレイヤ(階層)です。
4つとは、つながり寿命の長さの観点で、上位から「理念」「活動」「モノ(オブジェクト)」「機能」となります。
1.「理念」でつながる
この場合、つながるメカニズムとしては「共感」がモチベーションとなります。考え方、ポリシー、理念に共感する、だから一緒に活動をする、一緒に仕事をする、というように、損得抜きの付き合いなどがこれにあたります。
2.「活動」でつながる
この場合も同様に「共感」ががモチベーションとなります。考え方、ポリシー、理念から生まれた活動に共感し、共に行動する、というような作用が働きます。理念から生まれる活動は、一つとは限りません。例えば、「より良い社会を作りたい」という理念には多くの方が「共感」するでしょう。しかし、その理念に基づくのは複数の(経済)活動であるように、同じ共感でも、理念が上位に来る理由はそこにあります。
3.「モノ(オブジェクト)」でつながる
これは機能の集合体によって可視化されたモノを指します。私は普段ラジオ局で仕事をしていますが、ラジオ局であれば番組もモノと言えます。「番組」にはプロデューサー、ディレクター、パーソナリティ、作家、技術という役割(=機能)が必要です。このようにモノとは「機能によって形作られる何か」とイメージすると伝わりやすいかもしれません。
ラジオ局で番組を例に出すなら、この「モノ」のレイヤは、「共感」よりも「興味」がモチベーションになることが多いです。興味は共感よりも寿命が短いことも多く、「興味」がなくなれば、つながりもなくなる、ということになります。
4.「機能」でつながる
これはモノを構成する要素と言い換えても良いでしょう。番組作りで言えば、プロデューサー、ディレクター、パーソナリティ、作家、技術という役割(=機能)ですが、一般的にはこれらは「スキル」と呼ばれます。多くの経済活動はスキルの提供によって対価が支払われていることが多いです。つまり、このレイヤでつながるということは、共感や興味ではなく、従業員が時間と技術を提供し、会社がその対価を支払うことによってつながると整理できます。
よって、この4つのレイヤーは、「理念」「活動」の「共感」でつながるケースと「モノ」「機能」の「取引」でつながるケースに分けることができます。
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